あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『○○○なんか、くそくらえだ!』を観た

新幹線の中で書いてる。 乗るのは2駅だけなんだけど。
思ったより揺れるんだ、これが。
窓の外を見るとやっぱ電車より早い早い。 気持ちよく景色が流れてます。
贅沢♪

 

               2009/3/13 19:30〜 吉祥寺シアター / 輝く未来

 

キムさんと若手ダンサーのユニットの、「新作発表会」とアナウンスされてたかなぁ。
前回昨年12月のときは「試演会」。
試演会、なので感想なんて書かなかった。 のもあるし、
いや、若手のからだがスゴク進化したのはよくわかったけど、作品?なのか? これは?
と思ったので書かなかった、とも。
ねえ、キムさん。 これでいいの?とか、おせっかいに書かなくても本人がいちばんわかってるだろうし。

 

で、じゃあ今回は新作と呼べるほど作品になってたの? かというと。 う〜ん。 微妙。
じゃ、つまんなかった? いやいや、楽しみました。 かなり。
キムさんの作品として括ると物足りないけど、新人公演と考えれば高得点。

 

新しい源流の滴りみたいなものが感じられ、魅力的な予感に彩られていた。 たぶんようやく、ユニットとしての世界観が生まれようとしている。

個々のカラーに裏打ちされ、組み合わさって。 ちゃんと表現しうる肉体も育てて。
これからが楽しみです、って総評はありきたりだけど。

  

     ♪   ♪   ♪

 

誰のアイディアか、最初からキツイ振り付けがひとりのダンサーに課せられてて。
いまだ日常の意識を引きずっている観客の前に、無音、セット、衣装、何もなしなしの舞台に真紅のショーツ一枚で投げ込まれてたという残酷。 よく頑張りましたよね!
だってダンスやかれ自身を鑑賞するというよりも、ダンスって何?とか、表現するって何?とか考えさせられてしまう。

 

井上くんはないものを感じさせる(マイムになるのか?)が上手な人で、動いているうちに周囲にいろいろな重さや存在が現れては霧散する。 それらが、あ、世界になってきたと思ったとき、いつの間にか自分がダンスという世界に引き込まれていることに気づく。
とたんに背景音が被ってきたということは、計算された効果だったってことでしょうか。

 

ダンスもしくは肉体表現とは、そこにないものを共有するためのものかなと思う。
複数の人間(客も含めて)がいて、それぞれが行為と意識を連続させて、その積み重ねのうえに、違うもの予定外のものが生まれてくる。
予定外のものをライブと呼ぶのかもしれないし、予定外のものをちゃんと企みとして引き出す計算のことを創作とかというのかもしれない。

 

山下・塩野入ペアは、幸か不幸かふたりが出てくるとすでに観客が期待している振り付けが出来、それに応えざるえないという枠に嵌められてしまった。
それはすごいコトだし、でもコンテではこの先、大変なことだろうね。
あ、わたしも予想を裏切られることも含めて、すごく期待してました。 けど、壊す?意表つく?つもりだった着物バージョンは、外人が踊る着物ショーみたいな中途半端が落ち着かなかった。 期待を裏切るってつくづくむずかしいと思った。

 

現在のこのユニットのメンツは、コミカルな演劇的な要素が強くて。
声を出すこともダンスになるかも?という予感も持っている。
歌でも言葉でもなく、声、ね。 それが、ダンスの、からだの抽象的な一部分になるという予感。 キムさんの創作には、前からあった傾向だったか。

 

そしてキムさん。
伊東さんとの組み合わせ、すごく似合っていて素敵でした。
変化しているあなたの内面が、ちゃんとダンスの質に影響してた。

 

だから、
楽しみにしてます。 あなたがこれから描く世界。 待ってます。

 

と、ここまでは新幹線の中で書いたけど、ネットにアップはできず。
移動が早すぎるから?
目的駅にもついてしまったから、お食事処からアップ。

 

追伸
フォントが変なのは、新幹線の中でワードに文章を起こして、貼り付けたから。
ソースをみたら大変なことになっていて、直す気力はなくなった。