あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

haramaki……!

暗い朝、雨に目覚める。
どしゃどしゃ という音を聞きながら、この大降りの中、会社に行くのがメンドーだなと思う。
寝返り。
どしゃどしゃ と聞こえる気がした雨の音だが、よくよく聞いていると
どどどどっ とか ざーざー とか しゃぁぁー(車が走る音) とかのミックスなんだ。
あ。
この雨の音に包まれながらみんなは何をしてるんだろ?と、友人らのあり方をひとりひとり想像してみる。 この音を聞いているか、まだ眠りこけているか。
そしてそれぞれのカタチで、同じように生活の深くで、演劇を愛しおののいているんだな。
……ふーん……。
ぽっ と灯が燈る 気分。 

ちょっと世の中をナメた気分だったか。 肌寒いのかなと思いながら、薄着のまま外出。
会社の工房の床から冷えが立ち上っている気配も、感じつつ無視。

コスト感覚に欠ける営業が要領の悪いコトをすると、工房に「内職的作業」が入る。 預かった製品をレーザー加工したのち(本来はここまで)、台紙につけてPP袋に入れてテープで止めてから納品! なんてサービス! を請け負わされる。 今回は3600本ほど。
みんな内心キレながら、まあ、井戸端会議なおしゃべりをしながら、手を動かす。 怖いほど同じ同じ姿勢をキープしてることに気付くのは、あとから。

立ち上がったとたん。 ばぎぃ! 腰に来たぁ。

腰……? しまった! もうこの10数年、意識したことのなかったあの痛み。
朝からの上機嫌が、砂のようにもろもろもろと崩れ落ちる。 
イっ、イッタァイぃぃぃ。 
カラダのあちこちを触ると、そりゃあ固く固くてしーんと冷たい。 こりゃあ、仕方がないか。 気付かなかった自分の責任。 

20歳の頃、完全なぎっくり腰(足腰が立たない)を経験しているので、
以降、自分がどう動けばいいかはわかっているのだが。
2、3日やり過ごすしかないこともわかっているのだが。
怖い。
どうやら人生2番目のぎっくり腰みたいで、
バランスを崩すとそのままほにゃりと座り込んで、2度と立てなくなるような予感がする。

一応、他のスタッフに申告。 同情はもらえるが経験していない人に共感は得られない。
走らなくても動かなくても持たなくても、労わってもらえるけどね。
いや、もちろんそれで充分なんです。
早退するという選択もあるのに作業を続けたのもわたしの判断で。
じつは10メートルごとに立ち止まって腰を叩き、背骨を起こさないと歩けないとか。
作業しながらイヤな汗をかいているとか。

さぁ。 クライマックスだ。 おうちに帰ろう!
「何しているんですか?」とユギに叫ばれる。 壁に手をかけて2番プリエもどきを。 はい、尾てい骨に背骨を立てています。 ははは。
みんなと別れるまで心配をかけないように歩く、のが痛くて、心の中では大泣きだ。

電車の中で友人らにメールを打ちながら、ひとりにだけ「今、腰が痛い」と泣き言を打つ。 ふーん、ひとりにでも愚痴れば案外気が済むんだなあと、自分を分析。

お風呂(あたためる)とマッサージ(ほぐす)。 姿勢をキープして(修正)、寝る(やすむ)。
あとは時間が過ぎるのを待つしかない。 整体とか行ってもすぐに治るってものではない。
それがスペシャリストだった母の教えだ。

次の日、まゆには休むかもと予告してたが、
ときどきピキィとくるけれど、油断さえしなければどうにかなりそうなので、出社。 
ストッキングの上から靴下を履いて、服の下には腹巻をして。

そして朝礼のあと、偶然にも社長から今週は仕事が少なめだし順番に代休をとれば?と提案されれば、瞬間口ごもったりょうちゃんを差し置いて、「ありがとうございます。じゃ、わたしは明日!」と即答。 よかったー、仕事終えたあとに劇場(あははは)に行って、ちゃんと座ってられるか心配だったけれど、半日寝てからいけば少しは楽そうー。 というのが、そのときの内心。

なので今日は、こうして朝からブログしてます。

というわけで、この週末までわたしは。

どんなにおしゃれしていても、
どんなにカッコイイことをほざいても、

下は腹巻してますから。