気付けば、もうすぐ3月なのである。
せっかく気付いても、今年は……パスね。 とつぶやく。 うん、ちょっと毎日が大変だから。
何をパスするかというと、雛人形を1式、飾ることをだ。
いや、
飾ることは楽しいから、そんなに大変ではない。
面倒なのは、仕舞うことなのだ。
何故か雛人形に限って、祭りの翌日にはすぐに仕舞わなくてはならないという決まりがある。
亡くなった母に言わせると、それくらいも仕切れずに嫁が務まるか、という教育だろうというが。
予定外の勝手な予定を強いられるのは苦手というより苦痛なので、
わたしは自然、出すことからしてが億劫になる。
いや、
出すだけ出して、出しっぱなしにしとけばいいのだけれど。
今さら、ヨメに行き遅れようもなし♪
でも
それはそれでイヤダと、
理不尽な遺伝子か何かが反抗する。
困ったことに、同じ遺伝子は
出さなくていいの?という意見まで考え始める。
……くそぉ。
わたしを縛るこれは、ナンなんだ?
いいじゃん、別に。
今さら、お雛様の祭りもナニもないでしょうが……。
別件でパールのピアスを探していたら、同じ引き出しからミニチュア雛が出てきた。
その雛を思い出させるために、
パールのピアスを探させるようにしむけられた気がして、大いに気を悪くする。
が、
みつけちゃったんだもの。
玄関に飾る。
これで何かが変わるのか?
別に、変わんないでしょうに、さ。
わたしの中の……、その……、なんだ?
オンナの、部分の、言い訳、以外は、さ。