あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

構想を語る

 

戯曲の構想を考えているとき、内容を人に話したことがほとんどなかった。自分だけでじっくりたっぷりしっぽりイメージを重ねるのが、好き。自分だけの世界を、自分だけで煮詰めて、漉して、味わう。幸せ〜。

土曜日、芝居を観た後、劇作の友人とお茶をしながら、かの女の構想を聞いた。わあ、おもしろそー。すごく演劇的だよ、それ。楽しみ〜。日曜日は勉強会。なんとなく、合い間におしゃべり。別れて家に帰ってから、かの女にわたしの今の構想を話してないのが、とても不自然な気がしてきた。

「追伸……かな」という件名で、次のではこんなことを書きたいの、と不器用な説明をメールした。自分でも、めずらしいなあと思った。

かの女とは、ネットスクールで一緒に野中組だったので、ぶちまけて話しやすい関係ではある。そして、かの女自身の人柄やスタンスや感性を、わたしはとても信用し尊敬している。

今日、月曜日、家に帰ったらメールの返事が届いていた。(発信されたのは、夕べのうち)たぶん、こういう部分よね、とかの女が書いてくれた内容を読んで、あ、わたしはこういうことを書きたかったのか(おいおい)、あ、こういう視線も持たなければいけなかったのか、とメカラウロコ。感動。自分の構想が、ぷるぷると静かに揺れ、春の山のように笑い始める。

劇作は結局、ひとりの作業だ。だけど、ひとりの作業じゃないかもしれない。ね、何か、演ってみたいテーマある? わたし書くよ。これについて、どう思う? あ、それも一緒に考えてみよう。ねえ、こんなことって、舞台でできるのかな。わたしには、実感がない。え? こうすればいいの? 

もちろんこれは、わたしが自分のスタイルを見つけたから、できる部分もあると思う。私自身が、揺るがなくなってきた。(まだまだ揺れるし、詰めがぐずぐずに甘いですが) 自分の中には限界がある。だから他の人たちの協力がすごく必要と、キムさんが以前に言った言葉が、ようやくわかった。

去年、「近松賞」に応募したものを、書き直したいのだ。あれは、何の資料もなく、自分の感覚だけで書いた。いい部分と甘い部分と、今のわたしには分別できる。1年で、成長したなあ、わたし! 

おとといから、少年犯罪の本を中心に読み始めた。何か、おすすめはありますか?