あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

お能とイェイツと

ゴドーは、

ローカルな言い方なのかもしれないけれど、劇作の勉強のひとつに「写経」がある。言葉の通り、名作戯曲をのっぺりと書き写す。一度やったほうがいいと言われながら、今まで挑戦したことはなかった。 去年みたミュージカルのワンシーンで、このふたりでベケッ…

お能の講座

山梨で市民講座に参加したのは、体験として、あこがれのあこがれの、能面に触らせていただけるということで。 何年来のあこがれかしらね。ごっくん。受け取ってから一礼をして、 若女(23歳)のオモテです。あえて目の穴が小さいのをつけさせていただきました…

『葵上』

のうのう能in八ヶ岳 年に1回、わたしがお能を拝見する、初心者向け講座付きのお稽古場公演です。 今年の演目『葵上』は、いつもより登場人物も多く、少し演劇的であるような。 そして初めて、鬼女/般若のオモテでのお能でした。 目の中を金に塗ってある、若…

『羽衣』 

父と毎年夏の恒例になりつつある、のうのう能in八ヶ岳。8/16の演目は『羽衣』でした。 今年こそはと開場時間前に到着、正面席というより俗に言うかぶりつきのおざぶとんに座る。 膝の20センチ先が舞台って近さです。 (*^_^*) えへへへ 会場が観世さん家の…

小金井で薪能

昔は観た舞台などの感想を、すべてブログに落としていたけれど、最近、どーなのかなぁ?と思ったモノについては書かなくなった。のは。他者への敬意と、自己への正直のバランスが難しくなったので。今回は久々に書いておく。気持ちの裏には、開次さんに対す…

のうのう能in八ヶ岳 『 敦盛 』

――惚れたッ―― とか言うと、今度は誰だよ〜とか思いっきりなタメ息をつかれそーだが。 d( ̄  ̄)惚れたのはお能のオモテです。観世さん家の「十六」というオモテのひとつ。二度と出会えるかもわからない恋だわ。儚いわ。 舞台を観ながら惚れ惚れと、オモテ以外…

覚書『ダブリンの4人』とか

読み始めた本がどうにも消化不良なので、『ダブリンの4人―ワイルド、イェイツ、ジョイス、ベケット』 R.エルマン著を読み始めたら、これがおもしろかったのでした。まず、当時の空気感みたいなものが伝わってくる。時代の、文壇?の、作家同士の友情や批判や…

イェイツ覚書『対訳詩集』

夕べは岩波の『対訳イェイツ詩集』高松雄一編を、超斜め読み。感想。ノーベル賞をもらった聖者さまかと思っていたが、とんでもないオヤジだったみたいだ。 W.B.イェイツ。わたし自身、50歳に手が届いたら少しは人間として枯れるかと期待満々だったのだが、撃…

現代語訳『風姿花伝』を読む

世阿弥著 水野聡訳 PHPわたしの場合、古文の何が苦手って、文章が肯定文か否定文かの見分けがつかない。 (>_<) はい、致命的です。これはとても読みやすい現代語でした。 この本に出会って、ようやく花伝書を読むことができた。 そのうち、他の訳や原本も読…

のうのう能『巴』を観た

2010.8.27. 18:00〜 八ヶ岳能楽堂こんないきさつから、山梨の大泉までお能を観にいきました。お座布団に座りながら父は、「こうやって近所(父は息子の嫁から逃げ出して山梨の別荘に住み着いています)で気軽に能が観られるっていいなぁ」とか呑気をいうけれ…

能舞台

さて避暑のついでに、どうせなら一箇所くらいはご近所の観光をしようとサイトを探したら、「みそぎ神社」という神社に、池を伴った能舞台があるらしいと知る。しかも8/3には薪能があるらしい。そして山梨のおうちにいったら父がちらしを見せてくれた。8…

『鷹の井戸』を観た

至高の華 新作能楽舞踏劇 『鷹の井戸』2010.6.26. 13:00〜 国立能楽堂お能の無形文化財 梅若玄祥タイム誌でアジアの英雄20人に選ばれたバレーダンサー 譚元元(ヤンヤン・タン)コンテンポラリーダンスはご存知 森山開次イエーツの原作をお能の台本にして、…

人形アニメーション

能面、人形劇の流れから、次に観たのは人形アニメーション。川本喜八郎さんの短編集と『死者の書』。と、ここまで書いて気付いたけれど、このブログを読んでくれている人で川本喜八郎アニメを1本でも観ている人は皆無なんじゃないかな。とかなんとか言いなが…

能面を考える

先日、能楽師の方の文章を読み、演者はどうやら、オモテ(面)に気持ちや肉体を添わせて演じるのか?というわたしの感覚は、それほど的をはずしていなかったようだと知る。自分の感性というより、たった1回観たわたしに、それを気付かせる舞を演じていた方々の…

能面を見る

『能面・能装束展』 大倉集古館 2010.3.10.平日ゆえ、館内がいい感じに空いていたので、他の方の邪魔にならないように。ひとつのオモテを見る角度を変えたり見る距離を変えたり、あっちとこっちをうろうろと比べたりと能面というものを気が済むまで、好き勝…

東京迷子

久しぶりに、やりました。 笑笑っ。 街中で迷子になる。発端を辿ると、本の表紙にあった能面。 小面(若い女のオモテ)。 ふっくらしたラインと古びた汚れが、スゴクいい。気になるのが顎の造形。 美しいが人間の骨格からすると不自然。 なんでこのカタチ?…

『高砂』『邯鄲』を観た

2010.1.15. 14:00〜 SePT凝らされた照明や入れ代わる美しい装置など、かなり演劇的な演出の入った、半能『高砂 八段の舞』、能『邯鄲』でした。考えたら過去、数回しか能・狂言を観ていないと気付き、今の自分にはどうなのだろうと思って当日券を買う。 思い…