あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『スチュ』と『ステュ』

東京では同じ時期に、

『メアリ・スュアート』

『メアリー・スュアート』

と、二本のストレートプレイの公演がありました。(あ。まだやってます! さぁ今すぐ三茶と赤坂に駆けつけて、ともに酔おう!)

 

メアリ・スチュアート』はシラー作の群像劇で、森新太郎さんが演出。

『メアリー・ステュアート』はそのシラーの戯曲をもとにした、マライーニ作の二人芝居で、大河内直子さんが演出。

単独で観てもスリリングで豊かな味わいですが、あわせて観たら、もう至福。演劇の奥深さ美しさに酔いました。

 

 

もとはね、『ビッグ・フィッシュ』の霧矢大夢さんに惹かれて、他のも観たいなぁと探しあてたのが『ステュ』のほう。知寿さんのストレートプレイも劇団以来観てないし! これは観たい!

チケットは最後尾の壁際でしたが、200人くらいの小屋だから、全部たっぷり目撃出来ました!

 

『スチュ』のほうはね。実はどうしようかとズット迷ってました。森さん演出だから仕上がりに間違いないのだろうけど、うーん。。。 観ることにした決め手は美術(妹尾さま)で。この劇場の今まで使われたことのなかった機構を初めて使った、つまりセタパブでしか見られない空間!というネットの記事を読み、即買い。

 

 さて。このふたつの舞台は、同じモチーフであるにも関わらず、ことごとく対照的で。どちらもがそれは素晴らしく。役者さんの持つ美しさを存分に引き出し、客席は息をつめてくぎ付けになるだけだったのです。

 

(こういう、緻密で、全員が役割と着地点を自覚している芝居を、ミュージカルでも当たり前に観られるようになると、うれしいんだけどなぁ)

 

 

 

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あーもう! ビアさんがこんなにステキだったとは! エリザベスの役作りと体現が素晴らしかったぁぁぁ! 愛しくて、かわいくて、必死で、怖くて、哀しくて。

 

長谷川さんのメアリは、言われたことをなぞってるだけみたいな固さが残り、これからを楽しみにって感じの女優さんなのかなぁと思いきや。

終盤になって、死を覚悟してからの祈りをたたえた存在感が、透明で、神々しく、張り詰めた糸のように美しかったのでした。男の人が大好きな、聖女。この空気感を醸せる女優さんは、稀有です。

 

で、メアリを聖女として描くのが、あー男性の演出家さんならではの視点だなぁと、あとになってから思うのでした。

このふたりの女性が、さまざまな男たちの想いに翻弄され、不幸になっていく。この、男たちの言動も、だってしかたないわよね、と思えるようになったのは、わたしが年をとったからかしら。

 

そして侍女役の鷲尾さんが、しびれるような完璧な存在感で、ため息つきながら拝見しました。

 

あとねえ、美術! すごかった! ほぼ、なんもない。見慣れた舞台奥までむき出し! で、張り出し花道が客席中央の階段まで続くの。わかる? 手前から奥までの距離が、大劇場より深い。

でかい流木風のオブジェがどどん!とあるだけで、イギリスの森と日差しになるのも、演劇の魔法。

 

ゆえに照明も! オレンジやブルーの切り替えとかが、音楽のようにシーンを作ってたし!

 

 

 

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大劇場のセンターに立つクラスの女優さんふたりが、小劇場を極上の芝居で満たしてくれる陶酔。なんという贅沢。

 

テキストの趣向は、ふたりの女王とその侍女を、ふたりの女優が代わる代わる演じ、綾なすことで、すべての女の生涯につきまとう哀しみ苦しみ叫びをあぶりだす感じなのですが、

大河内さんの演出は、ごった返した楽屋で準備中の女優たちの間で、湧き上がり、あやふやな時間軸の中の白昼夢のように交わされるといったふうで。

 

霧矢さんも知寿さんも男前なのに可憐で、対立するでなく、なれ合うわけでなく、しゅっとそこに立ち、流れるようにセリフを粒だてる。特に役を演じ分けるでなく、シーンの境目も強調せず、なのに無限の風景が、劇場を満たし、こちらの想いは宇宙まで飛ぶの。

ときには甘く、ちょっと百合っぽく香りたち。こちらも微笑む。

 

知寿さんのエリザベスの解釈が、妙に腑に落ちる。なんというのか、従来あるエリザベス像とはズレがあり、つまりそれはたぶん、ほかの映画や演劇では男性視座で描かれるからかもしれなくて。とにかく、ものすごく揺れる内面を感じさせるベス。そしてテキストだけだとたぶん、めっちゃ嫌な女になりかねないキャラやセリフを、品を損なわず愛嬌すら持たせてしまうのが、知寿さんの魔法だわ。

 

一か所、どうしても気になったのが首切り斧のことを「ギロチン」と訳していたことで、あの時代にはまだギロチンなかったのに何故? 言いづらくて置き換えたのかしら。時代を超越した楽屋(だってあの時代には女優はしなかったわけだし?)だからありなのかな? まあ、どうでもいいか。

 

 

でね。

この順番で観たからこそ!があって、

『ステュ』のセリフにしか出てこないモーティマーやレスター伯とかが、『スチュ』で観た役者さんたちのイメージで立ち上るw

や、レスター伯は『ステュ』ではそれはひどい言われようで、途中から吉田さんとは、かけ離れた。

 

 

 

ふた公演にかかわったみなさま!

演劇を観る至福を、ありがとうございました!

さて。

ミュージカルを観ました。熱狂的な評価を得ている作品で、すばらしい箇所もたくさんありましたが、

わたしには、

根本的な部分で、めっちゃ首を傾げることが。。。

 

さて。

ブログに感想を書くか書かないか。

書くにしても、正直に書いていいものかどうか。

すごく迷いました。迷ってます。だって、

世の中で大勢が評価してるんだったら、なにもわたしが水を差す必要ない。

でも、これはどうなんですか?な部分を、大勢に問いたいとも思う。

 

悶々w

 

 

で。今日は、

多摩美校友会の[出前アート大学]のイベントで、

八王子校舎の近所の小学生たちと多摩美の在校生たちが、卒展を通して出会い、会話する企画で。

その際のご挨拶とかでの、油画学生たちのピュアでイノセントな発言に、ぴゅんぴゅんと刺激され、

 

そうよね!

発言は、正直に!だよね! と決心し。よしブログ書こう!

 

 

と。

その帰り道。

 

 

携帯に久しぶりの仕事の打診が入りました。あのホラ、お稽古場がらみのやつ。ミュージカルの良さをひとりでも多くの方たちに知ってもらうべく、作品の良さをアピールするやつ。。。

 

え。

ありゃ?

 

 

えーと。

 

 

これから再びそんな立場に立つのなら、わたし、辛口で正直すぎる発言は、遠慮すべきでは??? オトナとして。

 

 

↑↑ はい。今ここ。迷ってます。

o(ΦωΦ)o

 

 

ヘブンアーティストin渋谷 その②

(つづき)

 

なんでこんなに見られるショーの数が少ないのかと思ったら、5枠のうち2回同じのを見てれば、そりゃあね。そうだわ。

というわけで、AGPRのメインイベント(2回目)のお写真を。

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↑↑ ゴーン・スタイル(時事ネタ)の登場パターンですって。

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さくくんのヒールぶり! 

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総帥のヒールぶり。そっか。みんな悪役のほうが好きなのね?

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プロレスっぽいw この肉弾戦ぶり!!

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楽しい時間をありがとうね、さくくん。

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楽しいショーをありがとうね、総帥。

 

ところで。まるきゅー前の交差点でダイノジになるって、実はかなり貴重な体験なのでは? どんな空がみえたのかな。

 

 

ゼロコ

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フィナーレ

こうしてみると、見逃したなぁという方たちが多い。

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で。

全部終わって、何人かでぐだぐだおしゃべりしたあとに解散?と、なったあたりで、

かおちゃんがこれから新生パルコに行ってくるというので、まだ行ってないわたしも、一緒に行く!となり。

かおちゃんのお友だちもご一緒しました。(ずっと年の離れた姉妹と思ってしゃべってたら、あとになって母子だったと知るオチつき)

 

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地下にある、あやちさんがデザインしたオブジェのあるお店へ。TVとかでこのエリアを紹介するとき、たぶん必ず取り上げられるお店。コメとジビエと食虫の。

入口まで行ったけど、虫パフェのビジュアルの強烈に退散。入口からお店を覗き込んで、パワフルなオブジェだけをこそこそと拝見しました。

 

あ。あのエリアは、三茶のエコー仲見世の風情みたいなのが楽しかったです。ただ、ティーンエイジャー向けリーズナブルなお店と、大人向けのお店がごっちゃになってるのが、渋谷だわね。

 

 

お友だちのために、帰りは違うルートがいいよね?と公園通り経由で駅に向かう。途中の、MUJIの前でちらしを配るパンダに捕まり、お持ち帰りできる動物展示会(つまりぬいぐるみの即売会)に紛れ込む。

うあ。わたしが絶対にきちゃイケナイ場所! 

安価で、そこそこのクオリティの、すべての動物が網羅されてんじゃない?ってほど多種な、ぬいぐるみたちが。

ハシビロコウとかハリネズミとかイグアナとか、エナガとかマグロとかタコとか、モグラとかツノガエルとか、、、

 

でもね。

わたしはこれから終活で、持ち物減らすんだぃ!!と唱えながら、唱えながら、お持ち帰りを我慢し通しましたとさっ!

 

 

 

というわけで、おうちに帰ってこたつでみかん食べたら、そのまま寝落ちた。翌日のSNSをみると、かおちゃんも似たような感じだったみたいだ。

 

はい。そんなこんなで、幸せな一年のはじまり☆でした。

 

 

明日は日生劇場で、今年の初ミュージカルだよ~!

 

ヘブンアーティストin渋谷 その①

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いいお天気。昨日に比べると、暖かい。

 

毎年、成人の日は、渋谷のマルキュー近辺を通行止めしての、ヘブンアーティストたちによる大道芸フェス。

こじんまりしたサイズで、参加している芸人さんのひとりひとりが愛おしくなる雰囲気です。アットホームとでも言うのか?

 

そして今年はついに、AGPRが登場したぜぃ。まるきゅー前の仮設リンク!

↓↓ ウィッグかぶってるけど、総帥ですw

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↑↑ 人形に技をかけられ、投げ飛ばされる(動きをする)さくくんw

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↑↑ 人形に技をかけられてる総帥w

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最近の大道芸で、一番笑う! きゃーきゃー声出す! 観た後スッキリ爽快! なのは、これですwww

思いついた総帥エライ! 一緒に大真面目に参加してるメンバーも、ステキ!

(しかも、単品としてのヘブンアーティストとしては、みなさんファンシー系なのが、楽しい!)

 

片腕のマジシャンHAKU

ヘブン審査では拝見してるけど、投げ銭するのは初だわ!

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わたしはHAKUさんの作るさらっとした空気感が好きで、あとね、とにかく所作がキレイなのですよ。

この日のトークで、もともとがマジシャンで、事故で片手になったのだと知る。

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からの。EPPEI&マサトモジャ

連日みれるなんて、今年は贅沢だな!

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街中感、雑踏感が渋谷だわ~

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EPPEIくんの髪の色がめっちゃ美しかった!

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このふたりに投げ銭するときは、もじゃくんの胸元とEPPEIくんのブリーフに差し込むんだ。この日はわたし、そっかと気づいて、はじめて両方に。いつもはもじゃくんにまとめてだから、EPPEIくんには初! 

あの、えっと、おばさんの指、冷えててごめんね。

 

 

(写真が多いので、つづくにします。つづく)

 

さいたま新都心大道芸フェス

今年最初の大道芸フェス。

 

会期は二日間あるのだけれど、両日アレコレと用事が入り、しかもさいたま新都心はわたしの自宅から遠く、しかもタイムテーブルが16時には終わってしまう!ので、

最悪、

・もじゃくんたちの最後のショーを観る。

ドラクエウォーク(モバイルゲーム)のその場所でしか手に入らないお土産をゲットする。

だけでも、よしとしよう!という悲壮な気分にまでなったが、

 

結果は存分に楽しみました!! 

 

 

フェス会場につき、パンフ読みながら歩いていたら、荷物をもったバーバラさんとすれ違い、そのままくるりと向き変えて、あとをつけてw

 

今年最初の大道芸を観ました!

 

念願のバーバラビットだ! (この演目を初めて拝見)

バーバラ村田

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美しく、エスプリがきき、ていねいに行き届いた、これぞパントマイム! に、大道芸でよくみかける雑なパントマイムに慣らされている眼が、喜びもだえるのだった。

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ひとつひとつの動作の発端に、ちゃんと原因となる感情の動きがあり、決心して動き出し、動いてみた結果をキャラクターが味わい、客席にちらと投げかける。

流れるように。おしゃれに。軽く。甘く。さびしく。

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さてと。かなこちゃんの絵を見に行こうかな。

 

松本かなこ

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この絵、横からみるとこんなん↓↓ね!

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SNSに上がってたけど、昨日描いてた折り鶴のはどこ?とご本人に教えていただき、

てくてくと向かう。少し遠い。

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ちょっとポツポツと雨が降りそうな降らなさそうな。(結局降らなかったけど)

なので、フェスが終わってからやるつもりだったドラクエウォークのお土産ゲームを、ここでやってしまう。

 

と。通りかかった途中ではまことさん! 写真↓↓ではわかんないかもしんないけど、真ん中あたりにいるから! この大勢を、たったひとりで大興奮させちゃうんだから、スゴイ。

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とにかく寒い日で。

早々にずっと地べたに座って冷え切ったからだを持て余して、

屋台の豚汁をいただく。

 

まわりみち

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Okkくん発見! 

埼玉の子どもたちはシャイみたい。河童に興味をかくせないけど、恐る恐るw

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なんかこのデリケートな雰囲気を、わたしが乱入して壊すのがイヤだったので、近くの子どもに投げ銭をわたし、赤いふんどしに入れてきて!と頼む。

そしたらほかのおとなも気づいて、

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それから。常設ポイントのファイターさんをさがしに、イベント会場のはずれまで行くも、店じまいされてた。残念。

 

で。EPPEI&マサトモジャ

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なんかねえ、もじゃくんの表現力?が変わってきてた。

人に伝えようとする度合い? 自分のためじゃなくて、観てる人たちを意識してる? 観てる人たちの「間」を、自分のからだに反映させてる? わかんないけど。

なんか、「一緒に居る感」が強くなった!

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このふたりをみていてね、パンクであるって自分に正直ってことなのかな?とか、思ったんだよ。世の中の嘘くささ・胡散臭さを嗤いとばすってんですか?

それはある意味、戦いでもあり、

だからかれらが好きだって人は、それだけで信用していいのかもしれないし、つまり逆パターンの場合は、、、ぷふふふふっ

 

世の中の体制側の人ってことだわ、きっと。

 

 

 

別会場ではフィナーレが始まってたよ。(昼間なので「夜会」ではないらしい)

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大道芸ファンの友人たちとは、ではまた明日、渋谷で!と言って別れました。