あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『042 art area project 2017 SUPER OPEN STUDIO』

三連休の中日。

大学校友会理事のお仕事の流れで、相模原周辺のアートスタジオ巡りのバスツアーに参加してきました。
半日かけて10か所のシェアスタジオ! ぐったりだよ~ でもめちゃ楽しかった!

 

初めて会う大勢の方たち(作家も含む)とアートについて語る。遊ぶ。わくわくしないはずがない。作業場の乱雑さやにおいも懐かしい。

 

ポスターのコピーがステキ。
「アートの生産地へ、」

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スタジオは、事務所あとあり、自動車整備工場あり、ヴィレッジあり。いろいろ。

 

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↑↑ この方はアトリエをシェアしてるけどアーティストではなく、技術者さん。宇宙エレベーターNASAを抜いて世界記録保持者ですって! でも精密機器は木くずなどが舞いとぶここでは、当然作れないと言ってました。

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↓↓ ヴィレッジ風のスタジオではパフォーマンスもありましたよ。

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↓↓ 絞り込みという工芸技術を駆使した作品。作業で音すごいのでは? 耳栓とヘッドホンで防音して作業しますね。え~ご近所は? 言われたことないです。こっちのほうが古くからいるし。

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↑↑ 木くずで

↓↓ 木彫の廃材置き場でw

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↓↓ ここは理想的なシステムだったな。リーダーさんがショップインテリアなどの鉄工の請負作業もしてらして、作業員として後輩を雇い、そのコが制作に集中したいときは数か月の休暇を出すんだそうです。

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↑↑ んん~ ここで気持ちよく作業できてる? や、今日はおもてをギャラリーにするため荷物をこっちに放り込んでて。だよね。あははは。

 

 

おもしろかったのは、スタジオごとに作品の緻密さ(逆に言うと仕上げや哲学の甘さ)が平均化されてること。切磋琢磨のための環境は大切だわ。(ぬるま湯だと諸刃ってことです)

 

 

『レディベス』

なりゆきで3回観劇したので、おとなWキャスト制覇。

そして間をおいて観劇するうちに、新演出がゆっくりと熟成し、モブも含めて人物像がくっきりしてきて、恋物語と、女性の成長と、歴史の皮肉と怒涛を描くステキなミュージカルになった!と感じました。

 

バルコニーのシーンがロマンティックだった。はじめてそう感じた!(自分がまだ、こういうシーンでロマンティックを感じるのか!とうれしかったです)

出だし、加藤ロビンはもうちょっと自分を押しだしていいんじゃない?とか感じたけれど、だから逆に、女子に心を翻弄されながらも受け止めてくれる感がステキだったのかな、とか。演技を決めてかかっていない危うさが、もうちょっと慣れてきたときにどうなるかが楽しみです。

 

そうだ。あやちゃんがエッチの直後の芝居をちょっと固く、おとなの強さみたいの打ち出したの好きだったなあ。人間として、女王への一歩を感じさせたの。

 

開演前にふと、フェリペってフィリップ?と気づき、少女まんがの大家の木原さんが描くひーりっぶを思い出し(アンジェリクではなくデイジーのほうね)。古川さんが出てきたらまんまだったので、楽しかったのでした。うふ。

あのね、新しいヴォルフガングが生まれそうか?と次も楽しみです。壊しちゃえ~

 

ってか再演になって、フェリペの存在が俄然おもしろくなったよねえ。

 

一幕の終わりあたりで。べスを見守るキャットの表情がツボでした。見逃してる方が多いと思うけど、なんともいえない。とか書いちゃうと、今後がやりにくくなっちゃうのか。

 

二幕の三場あたりになるのかな。アスカム先生がべスを心配してるソロナンバー。仮想空間より、具象風景のほうがいいなあ。満天の星の下、暗い森に囲まれた塔の屋上、などと夢想しながら見てました。

こんな、二次的な遊びがイメージできるようになることが、熟成度を示す気がします。

べスの最後のお着換えタイムの歌とか、アスカム先生の努力が実を結んだんだねえみたいな軽いフィクサー感を感じてみたりね。

 

にしても、キャストもお衣裳も、夢のように贅沢だなあ。
という感想も、良質な作品になったからこそ、言える。(今までは、無駄にもったいないなあ感があってw)

 

 

 

日本から輸出できる演出! そう思いましたよ。

 

 

あ。パンフレット、買いそびれちゃった! 一回読んで積まれていくだけなので、買うのどうしようから始まって、あーでもやっぱ、帰りがけに買おう!と決心したのに。

 

熈代祭『能をモチーフにした舞踏』

@ 日本橋福徳神社横の仮設ステージ
by 森山開次×佐藤健作×木ノ脇道元

 

観劇の帰りに、お気軽に開次さんを観に行ったら、とんでもないモノに心を持ってかれましたよ。

開次さんが人外の存在と化すのはいつものことだけど、お能で舞踏で奉納神楽で軽業で大道芸の総括だった! と思う。

 

ビルに囲まれた簡易スペースが。お能の舞台で終盤、空気がとろりと濃くなって、金色の繭みたくなる、あの感じになりました。

 

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↑↑ 写真、切れちゃったけど、右側では丸太を自然落下+バウンドさせることで、太鼓を奏でてます。

↓↓ 太鼓(移ろい変わる)3種と、右の闇の中にフルートがいます(日本風のかすれとか息とか揺らしとかいろんな奏法を駆使してらしたっ!!!)。

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開次さん、太鼓の上でステップ踏んでた。なので太鼓ががくんがくんとズレる。

でも太鼓奏者さんの音は揺るがない!

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大道芸の軽業って、人外の表現(精霊?)でもあるのか?とか思う。

キレイで不思議な生き物だったなあ。

 

そうだ。わたしにとって、お能という扉を開いてくれたのは開次さんでした。

→ そのときのブログはこちら

上野ヘブン2017

※ これの前の文章で、赤の他人のことでなんで自分がキズついているんだろう?と書いたけれど、訂正。

そのダンサーが頑なな思い込みから自分を解放できないことにキズついているのは、わたしではなくプロデューサーだと気づく。わたしはかれが人知れずキズついていることに気づき、共振したのだと思います。

 

 

さて。三茶de大道芸が台風なら、一週間後のヘブンアーティストTOKYO@上野も台風でした。もう笑うっきゃない。

というか白状します。

台風の大道芸フェス。萌えるものがあります。

台風なので判断はそれぞれに任され、パフォーマンスはやりたい人だけがやる!ので、大雨の中でもパフォする心意気に、拍手したいのです。

というわけで上野も、三日開催中二日も行ってしまいましたよ。(雨が降らなかった初日は上京した友人と渋谷でぶらぶらしてました。センター街でハロウィン予備軍みたよ~)

 

一日目は、めりちゃん見て、森田さん見て、わびさびボーイズ見て、帰り際にSHOくんの最後の数分見ました。

 

 

 

二日目。

 

最初にU-stageに会いに行く。福島ツアーの写真を手渡しに。

でもちょうど終わるところで、写真撮るの忘れちゃった。


ハッピーメリーサーカス。ちょこちゃん、かわいい☆ 

 森田さんの乗ってる黄色いバルーンの中にはジェンさんが入ってます。

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わたしは森田さんのからだがパフォーマーとして進化してきたと思うのですが、橋本Pとは意見が分かれるところ。

というか橋本さんは、森田さんが生まれ変わらないと日本の大道芸ジャグラー全部の意識が低迷したままだと考えてらっしゃるみたいで、評価がキビシイ気がする。

 

ユキンコアキラさん。

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1枚目の絵、誰も手を挙げないからわたしがもらいました。

実は絵をいただくの初めてで。雨の中、かわかさないで丸めたから、家に帰ったら絵具が乾いてくっついてて。

びしょぬれの服をぬいで、半裸のまま。水のスプレーとカッターで絵をはがしました。それでも傷だらけになっちゃった。ん。それがいい感じの風合いだともいう。しずくで絵具が流れてたりもしてるし。

とりあえず入れパネに。

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以前から思ってんだけど、クレヨンで入れるタイトルの収まり、わるくない?

二枚目の作品。
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カルトンが倒れて絵がでろでろになり、かえっていい絵になったと思うんだ! ご本人は不満げだったけど。新しい気づきにつながりそうな気がしたの。

 

ゴールデンズ

今年の三茶de大道芸の当日は大駱駝艦(ゴールデンズ)のアテンド・ボラでしたが、全然違う方たちの踊りでした。

なんか説明的な振り付けで、オブジェとしてはおもしろいけど、踊りとしてはどう評価すればいいのかよくわからなかったな。最後にゴミ袋やぶって出てくる方は、肉体が言葉を持ってた。

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まわりみち。

ヘブン審査通過おめでとうございます。

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剣を突き刺す王道マジックを、傘と段ボールに置き換えて。リズムとスピードがあって、みんなを驚かせたい笑わせたい楽しませたい精神が旺盛で、

このときも気持ちよく大笑いしました!

大道芸系カメラ男子たちにお願いします

関係ない他人のことで、なぜ自分がこんなにキズついているのかわからない。帰りの電車で目を開けたら、涙ぐんでいることに気が付いた。

 

以前大好きだった大道芸人のショーを久しぶりに見た。客にダメにされていく様子を見てられなくて、ズット遠ざかっていた。ご本人はほんとうにこれでいいと思ってるのかな。思っていた以上にありきたりのツマラナイ踊りだった。(雨だったから、インプロだったから、ショートバージョンだったからではなく、何も語らない閉じられた肉体と化していたよということです)

SNSではそのショーを見た人たちが、よかった!かっこよかった!と喜んでいる。はあ、そうですか。そんならそれでいいのかもね。

 

ショーの直後。離れた場所で、わたしの泣きたい気持ちを説明したら、ああなんとなくわかりますよと受け止めてくれた友人がいた。

それでよしとすればいいか。

たぶん一晩寝れば、わたしはこの哀しみくらい忘れる。

 

 

フォトジェニックなダンサーさんなので、アマチュアカメラ男子のファンが大勢つきまとっている。パフォーマーの心は危うい。期待に応えてしまう。
写真うつりを意識したポーズにしか意識がいかなくなった。昔からの技術で、なんとなくそれっぽい、奔放で自由な振りはできる。でも本物のかの女は消えた。踊る心が後方に押しやられ鎧に覆われた。観ているほかの客の目を、心を、感じることを忘れ、空気を温められなくなった。

と思う。

 

カメラ男子たち。レンズを置いて、ナマのかの女にナマな反応できないかしらね。それが大道芸なんだよ!

ご本人もじじぃたちを、シャッター切るのを忘れさせるくらいに自分の世界に跪かせてしまいなさいよ! そのくらいできるでしょ?

と思うんだよ。

 

 

 

もうひとつ。気になったこと。馴染みのファンの方たちだと思うんだけれど。

やさしい大道芸人が気安くお返事してくれるからって、親戚のおじさんみたいな態度やコメントはいかがなんでしょうね。 

あなたたちにできないことができる人に対する尊敬をせめて持ち、態度にしましょうよ。礼儀です。